投稿日:2020年5月16日|カテゴリ:ブログ

Natureに今度は、コロナウイルスースパイク蛋白の立体構造解析が2編載っていました。阻止抗体製剤やワクチンンのデザインの基礎となるデータで、専門家には朗報でしょう。スパイク蛋白質はACE2という人の蛋白質とくっつきます。ちなみにマウスはコロナウイルス肺炎にはなりませんが、人型のACE2をマウスに発現させると肺炎を起こします。なので、間違いなくACE2との結合を阻止すれば肺炎は防げるわけです。(セファランチンが結合を防ぐのではないかといわれていましたが、日本特有のもので、まだシャーレの上の話です。論文もないようです。)新型肺炎はSARS2ですが、SARS1(2011に流行)のスパイクと比べるとACE2への結合が強い特徴があります。Furinという人の蛋白質を使って細胞に侵入していくところも違うところです。SARS1の致死率が1%、SARS2も症状のない感染者が10倍いるとすると1%で、感染後の致死率は変わらないのではないか。SARS2は結合が強いので、ACE2のある唾液腺と肺胞に強く出て、間の気管支は飛ばしてしまうのではないか、なので、軽い風邪から突然肺炎になるのではないかと書いてありました。

 書いてあることから、想像するのが好きなので、もしかするとはここから:ところで、スパイク蛋白の基本構造はほかのコロナウイルスと変わりなく、229E, OC43,NL63, HKU1,SARS, MERSのグループ2にあたります。そう思って、去年の暮れの感染症を調べていたら、風邪の35%ぐらいコロナウイルスかもとありました。そういえば咳を伴う風邪も流行ってましたね。これで、日本は免疫できていたのでしょうか?コロナウイルスのIgG抗体は2週間ぐらいで出現してすぐ下がってしまうそうです。それでも潜在的には2-3年は抵抗力があるようで、もしかすると日本が患者数が少ないのは、こんな隠れ免疫があるのかもしれません。もし、進んで、IgA抗体がひそかにできていればIgAが多い唾液腺の段階で侵入できませんから、無症状で、経過できるのかもしれません。IgA型の抗体は現在測れませんし。ところで今測定できるという中国製の抗体キットはおかしいかもです。医療センターの報告では偽陽性があるし、一応70%という陽性率もいつまで、陽性なのか検証が必要だと思います。つまり、今の抗体キットで測っても真の抵抗力は測れないかもしれません。

 BCGに関してもイスラエルの論文で、否定されたわけではありません。BCG打っていても感染率は変わらないという報告です。が、30代の人たちで、死亡した人はBCG群も打ってない群でも0でした。日本の場合はBCGで特に50歳以上の重症化は防げているのかもしれません。

 リバビリンも広くRNAウイルスに効くようにデザインされた薬で、インターフェロンと一緒に使う条件で、C型肝炎ウイルスに使われます。リバビリンもコロナウイルスには効くようです。ですので、RNA逆転写酵素を狙って初期にウイルス量を減らせる薬として、リバビリン、レムデシビル、アビガンがあるわけです。ただ、透析の患者さんではリバビリンは禁忌です。私なりの結論は感染を早く見つけて、初期にこれらを中心に投与開始、それでも発症後3-5で、肺炎の兆候が見られたら、アクテムラ、か、ゼルヤンツでサイトカインの暴走を抑えることで、死亡率を下げることができるのではないかと思います。スパイク蛋白との結合を阻害する分子標的薬ができればさらに期待できます。