投稿日:2020年7月27日|カテゴリ:ブログ

コロナの薬探し、がまたNatureに出ました。方法は前回コロナの薬4で書いたのと同じですが、薬の種まで、広げて12000をサーチしています。種というのは薬として、使うように試験をしている途中でダメになってしまった化合物です。テレビで騒いでいる(?)小野薬品が持っているONO5334が入っています。 詳しく述べると、リウマチに対して開発した、apilimod, ONO5334, MDL-28170の三つがかなり有望のようです。apilimodはインターロイキン12/23の阻害薬で、あとの2つはシスチンキナーゼの阻害薬。前に書いた、フォイパンやフサンと同じ作用です。こういう研究は動物由来の安定した、肺胞細胞を使ってスクリーニングするのですが、人のiPS細胞も使って肺胞にウイルスが入らなくなるかどうかも最終的に調べています。このときに濃度が低くても効果があるかどうかED50という指標でみるのですが、ONO5334, MDL-28170は1マイクロモル以下なので、薬として使えそうです。でもapilimodはそのまた1/10でウイルスの浸入を阻止しているのでかなり有望かと思います。比較すると、前回のNatureの論文では、タベジールやフスタゾールが今手に入る薬としてED501マイクロモルぐらいで,ありうるでした。ONO5334, MDL-28170はさらに低い濃度で効きますが、apilimodはさらにさらに低く、しかも作用機序が違うので、この薬が特効薬になるんではないかと思います。apilimodはアメリカのSyntaという薬品会社が開発していて、リウマチの薬の最終試験段階で落ちてしまいました。2008に試験が登録されています。化合物としては売っているので、特許関係はわかりませんが、すぐに作れるはずです。第2相まで、進んでいたので、安全性などは確認されていると思います。個人的にはインターロイキン12/23がウイルスの浸入とどうかかわるという話が知りたいところで、じっくり読んでみようと思います。とにかく朗報のようです。ただ、小野薬品の薬はぬか喜びになりかねないので、注意ですかね。?::apilimodはPYKfyveという酵素の阻害薬で、インターロイキン12・23に限った薬ではありませんでした。エボラやラッサ熱、マールブルグ熱などのウイスス疾患やリンパ腫に有効の可能性が示されているんですね。ウイルスがこの酵素を使って増殖するということのようですが、人にも広くあるので、副作用はありそうな気がします。