投稿日:2021年5月25日|カテゴリ:ブログ

昨日Cellに載った大阪大学の先生方の論文について。COVID 19の感染を増強する抗体がある事が発表されました。素晴らしい一歩ですが、基礎データで有り、ワクチンで、感染が増強されるかもと誤解されかねないので、書きました。今あるワクチンでは感染増強は有りません。

ワクチンはCOVID 19の結合を防ぐためにスパイク蛋白の一部をmRNAで体内で合成させて、敵だと覚えさせるものです。一方、COVID 19に感染した場合は、ウイルスの一部だけではなく、いろいろな所を認識する何種類もの抗体ができるわけです。そのうち端の配列に反応する抗体が感染を増強させるのだそうです。今のワクチンのコードする配列は企業秘密で明らかにはなっていませんが、少なくとも結合を防ぐ中和抗体だけが出来るので安心です。

不活化ワクチンだとウイルスの蛋白はなんでも入っているので、危険性があるのですね。確か中国のは不活化ワクチンだったと思います。またシオノギのワクチンはスパイク蛋白の一部なので、この可能性はあるけど、どうなのかはわかりません。

感染増強抗体は結合を促進する訳ですが、重症化とも関連する様です。でもこの辺はまだ数が少ないので結論は分かりません。ワクチンのデザインに特に重要な論文だと思います。