投稿日:2018年10月2日|カテゴリ:ブログ

本庶先生という方がノーベル賞をとられました。
もちろんおめでとうございます、です。

私も研究者であったので、苦労の部分も想像に難くなく、この先生の仕事には頭が下がります。
数年前にオプジーボという薬が出た時に原理を調べて、すごい発想だなと感心しておりました。

癌とそれをやっつける免疫ということは、学生時代に習っていて、当然どういう攻撃方法を考えるべきかという一点でした。
自分は北海道大学で、肝臓癌のAFPという特異的なたんぱく質を見つけた先生がいて、それを攻撃する方法を見つければ癌をやっつけられるという話で、未来を見ていました。
AFPの抗体に抗がん剤をくっつけるという話でした。
しかし、AFPは癌にだけ出てくるわけではない事はもうわかっているので、この方法はありません。
同じように癌特異的に発現する、攻撃の対象となりうる遺伝子、蛋白というのも星の数ほどわかっています。
つまり、みんなこの方向で、攻撃主体で研究を重ねていたということです。
今ある抗がん剤や優れた分指標的薬はこういうたくさんの研究に基づいて作られたものです。
なので、本庶先生の発想を読んだときには感動しました。

自分の大学はボーイズ、ビー、アンビシャス、教科書に新しく一行でも載るようなしっかりした事実を見つける事、が校風でした。
京都大学も同じ校風で、もちろんレベルが高いですが。
自分が勉強していた分野でも、京都大学には他にもたくさんそういう先生がいらっしゃいます。
なぜ、細胞はくっついてるのか?ということを発見した先生。
京都大学を流れる川にいたプラヌラというバラバラにしてもまたくっつくようになる下等生物の研究から、カドヘリンを発見しました。
新書で、この話を読んで、講演も聴きました。
沼先生という方もノーベル賞候補といわれていた方で、残念ながら膵臓癌で亡くなられました。
筋肉や神経を動かすイオンチャネルの分子を明らかにしました。
心電図のような電気現象としてしか捉えられなかったものを分子といて、いち早くユニークな方法で見つけられ、その方法もスタンダードになりました。
本庶先生の同級生として出ておられた中西先生も同じ方法で脳に大事な分子を見つけられています。
失敗だったかもしれないけどSTAP細胞だって発想はすごいです。
思わずNATUREの論文を熟読してしまいました。
あれをやり続けて成功できればやはりすごいことなんです。
だから、発想から実現までは一生かかるんですね。
すばらしいです。