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透析患者さんの便通管理①
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どうも鈴木俊嗣です。
透析患者さんにおいてはよくある合併症ですが、便秘がありますね。
これは除水をしているので腸管の水分が不足しがちなことと、それによる常在菌たちの
コロニーや腸管バリアの破壊など、原因は多岐にわたっています。
で、これに対する下剤について少し書いてみます。
①緩下剤
古くからある便を柔らかくするタイプの薬です。
代表的なのは酸化マグネシウム、カマといわれるやつですね。
もともとはマグネシウムが排泄できずに血中に多すぎて蓄積してしまうので、禁忌とされてきました。
しかし近年ではマグネシウムが血管石灰化に対する抑制として必要なものとして知られてきました。
Vascular Health and Risk Management 2020:16 167–180
ですから、少量投与についてそこまで上がらないという報告も出てきます。
https://share.google/hIGCayKy9KqYVow1K
2015年ですが、すでに日本透析学会の方向でも明らかになっている通りです。
ですから定期的にマグネシウムのチェックをするところもありますね。
②刺激性の下剤
センノシド🄬、プルゼニド🄬、ラキソベロン🄬などですね。
このあたりは腸を直接的に動かして排便を促進します。
問題は動かすので腹痛や下痢症状が出てしまう患者様がいるということですね。
下剤についてはまた長くなりますから、一旦ここで区切ります。